抗酸化作用の重要性


抗酸化作用とは、体内に発生する活性酸素を抑制したり除去したりする働きのことです。活性酸素は、細胞やDNAにダメージを与えて老化や病気の原因になることがあります。しかし、抗酸化作用によって、活性酸素の害から体を守ることができます。

 

本記事では抗酸化作用のメカニズムや種類、抗酸化物質の摂取方法、運動と抗酸化作用との関係について解説します。抗酸化作用について理解を深め、より健康的な生活を目指してみましょう。

 

本日のトピック

抗酸化作用とはどんなものか

抗酸化物質の摂取方法

ポリフェノール

カロテノイド

ビタミンC

ビタミンE

運動と抗酸化作用との関係

抗酸化作用についてまとめ

 

 

抗酸化作用とはどんなものか

 

「抗酸化」という言葉はよく聞くけど、具体的にどんなものか分からないという方も多いでしょう。一言で言えば活性酵素がもたらす「酸化ストレス」に対抗する作用です。

 

活性酸素とは体内に取り込んだ酸素の一部が変化して発生する不安定な分子であり、正常な代謝や呼吸の過程で生成されるほか、紫外線や大気汚染やタバコ、ストレスなどでも増加します。

 

活性酸素は体内で過剰に発生すると細胞膜やDNAを攻撃して損傷を与えます。これを「酸化ストレス」と呼び、老化や動脈硬化、がんなどの疾患のリスクを高めると考えられています。

 

しかし活性酸素はすべて悪いわけではなく、免疫機能や細胞分化など身体に必要です。大切なのは活性酸素と抗酸化作用のバランスを保つことです。

 

抗酸化には2種類ある

 

この抗酸化防御機構には、「外因性」と「内因性」の2種類があります。外因性のものは食品から摂取するもので、「ポリフェノール」「カロテノイド」「ビタミンC」「ビタミンE」などが代表的です。内因性のものは体内で合成するもので、「スーパーオキシドジスムターゼ」「グルタチオンペルオキシダーゼ」「カタラーゼ」などがあります。

 

外因性と内因性の両方が協力して、体内の活性酸素をコントロールしています。しかし、年齢や生活習慣によって、抗酸化防御機構の働きが低下することがあります。そのため、抗酸化作用を高めるためには、食事や運動などの工夫が必要です。

 

抗酸化物質の摂取方法

 

抗酸化物質は、食品から摂取することができます。しかし、どのような食品にどのような抗酸化物質が含まれているのか、どのくらい摂取すれば効果的なのか、などを知っておくことが大切です。

 

以下に、代表的な抗酸化物質とその摂取方法について紹介します。

 

ポリフェノール

 

ポリフェノールは、植物色素の総称で、何千種類もあると言われています。ポリフェノールには、「アントシアニン」「イソフラボン」「カテキン」「クルクミン」「セサミノール」「ルチン」などがあります。

 

ポリフェノールは、赤ワインやブルーベリー、紫芋、大豆、緑茶、ウコン茶、カレー粉、ゴマ、そばなどに多く含まれています。ポリフェノールは水に溶けやすく効果が持続しないため、こまめに摂取することがおすすめです。

 

カロテノイド

 

カロテノイドは、多くの動植物に存在する黄色や赤色の色素成分です。カロテノイドには、「β-カロテン」「ルテイン」「アスタキサンチン」などがあります。

 

カロテノイドは、ニンジンやトマト、かぼちゃ、ほうれん草、卵黄、甲殻類、鮭などに多く含まれています。カロテノイドは脂溶性であるため、油と一緒に摂取することで吸収率が高まります。

 

ビタミンC

 

ビタミンCは体内で作ることができないため、食品から摂取する必要がある栄養素です。ビタミンCは水溶性であるため、過剰に体内に蓄積されずに尿として排出されます。そのため、毎日摂取することが大切です。

 

ビタミンCはレモンやオレンジなどの柑橘類やキウイフルーツなどの果物や野菜に多く含まれています。ビタミンCは熱に弱く水に溶けやすいため、調理時の洗浄や加熱で減少することがあります。生で食べられるものは加熱せずに食べることがおすすめです。

 

ビタミンE

 

ビタミンEは脂溶性であるため、体内に蓄積されやすい栄養素です。しかし、一般的な食事内容では過剰摂取することはほとんどありません。ビタミンEは油と一緒に摂取することで吸収率が高まります。

 

ビタミンEは植物油やナッツ類や種実類などに多く含まれています。また、アスパラガスやアボカド、ほうれん草などの緑黄色野菜にも含まれています。ビタミンEは酸化しやすいため、保存するときは暗くて涼しい場所に入れることがおすすめです。

 

運動と抗酸化作用との関係

 

運動は抗酸化作用にも良い影響を与えます。運動によって筋肉が収縮すると、体内で活性酸素が発生します。しかし、これは悪いことではありません。活性酸素は、適度な量であれば、抗酸化防御機構を刺激して強化する効果があります。

 

運動は、外因性の抗酸化物質の摂取を補助するだけでなく、内因性の抗酸化物質の合成を促進します。例えば、運動によって分泌される成長ホルモンは、グルタチオンペルオキシダーゼなどの内因性の抗酸化物質の合成を高める作用があります。

 

しかし運動のしすぎは逆効果です。過度な運動は体に負担をかけて活性酸素の発生を増やす恐れがあります。そのため運動は自分の体力に合わせて適度に行いましょう。

 

抗酸化作用についてまとめ

 

今回は以下のことが分かりました。

  • 抗酸化作用とは活性酸素を抑制したり除去したりする働きである
  • 活性酸素は細胞やDNAにダメージを与えて老化や病気の原因になることがある
  • 抗酸化作用には外因性と内因性の2種類があり、それぞれにさまざまな抗酸化物質が関与している
  • 抗酸化作用を高めるためには、バランスの良い食事、適度な運動などが重要である
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    抗酸化作用は私たちの健康を守るために非常に重要な役割を果たしています。抗酸化作用について知って、生活習慣を見直してみましょう。

     

    また必要に応じて、サプリなどの力も借りて上手に抗酸化作用を高めるのも良いでしょう。

     

     

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