サプリで脳を活性化? 効果は本当に期待できるの?


「考えごとをすると……仕事が手につかない」

「最近物覚えが悪くなってきた気がする」

「自己学習をしてるが、何か役に立つサプリはある?」

 

勉強や仕事で現代人の頭はひどく疲れています。脳の健康と言えば認知症だとかお年寄りのイメージを持つ方も多いかもしれませんが、実際考えてみるとこういう悩み、ありませんか?脳サプリと言われるものも巷にはありますが、脳は栄養素が非常に届きにくい構造をしており、実際効果はどうなんでしょうか。

 

この記事では、脳の健康についての解説、脳サプリメントの効果について、そして脳に良いとされている成分を紹介します。

 

本記事のトピック

脳の健康とは

脳は忙しくて大変!脳の機能7つを紹介

脳の健康のために私たちができること4選

脳サプリは化学的根拠が少ない、食品をうまく活用しよう

脳の健康のためには様々な工夫が必要

 

 

 

脳の健康とは

皆さん、脳の健康についてどんな印象を持っていますか。すぐに物事を思い出せたり、頭がすっきりして毎日が楽しかったり、漠然としたイメージしか浮かんできません。以下では脳の機能から脳の健康のために実践できることを紹介します。

 

脳は忙しくて大変!脳の機能7つをご紹介

脳は、私たちの体の中で最も重要な器官の一つです。様々な機能を担当し、私たちの思考、感情、行動を制御しています。以下に脳の主な機能を簡単に説明します。

 

1.脳は情報を受け取り、記憶を形成する

長期記憶や短期記憶など、さまざまな形態の記憶を処理します。

 

2.脳は新しい情報を学び、経験に基づいて知識やスキルを獲得する

学習によって脳の回路が変化し、新しいつながりが形成されます。

 

3.脳は外部からの刺激や内部の情報に対して注意を向ける能力を持っている

注意を集中させることで、特定の情報を処理しやすくなります。

 

4.脳は論理的思考や問題解決、意思決定などの高次の認知機能を担当します

情報を評価し、適切な行動や判断を行います。

 

5. 感情と情緒: 脳は感情や情緒の処理も担当します

喜び、悲しみ、恐怖などの感情を認識し、適切な反応を生成します。

 

6. 脳は筋肉の収縮や運動の制御も行う

意図的な動きや自発的な行動を調整し、身体の動きを制御します。

 

7. 自律神経系の調節: 脳は自律神経系を通じて、内臓器官の活動を調節する

心拍数や呼吸、消化などの自動的な機能を制御します。

 

以上が脳の主な機能の一部です。脳は非常に複雑で多様な働きを持っており、私たちの日常生活に欠かせない役割を果たしています。

 

脳の健康のために私たちができること4選

脳の健康とは、脳の機能が適切に働き、最適な状態に保たれている状態を指します。健康な脳は、正常な思考力、集中力、記憶力を持ち、感情や行動を適切に制御できます。

脳が疲れると、これらの機能を下げる要因となってしまいます。以下に脳の健康を維持するための重要な要素をいくつか紹介します。

 

1. 適切な栄養摂取

 

脳は栄養素を必要としています。バランスの取れた食事を摂ることで、必要な栄養素を脳に供給できます。以下でこの栄養素についてそれぞれ解説します。

 

2. 心身の健康を保つ

 

脳と身体は密接につながっています。適度な運動、十分な睡眠、ストレス管理など、心身の健康を保つことが脳の健康にも寄与します。

 

3. 知的刺激と学習

 

脳は活動を通じて成長し続けます。新しい知識やスキルの習得、脳を刺激する活動(パズルや読書など)を行うことで、脳の健康を促進できます。

 

4. 社交的な関係

 

社交的な交流や良好な人間関係は、脳の健康に良い影響を与えます。他人とのコミュニケーションや支え合いは、脳の活性化やストレス軽減につながります。

 

これらの要素をバランスよく取り入れることで、脳の健康を維持できます。脳は生涯を通して変化し続ける器官ですので、日常的なケアや健康習慣の積み重ねが重要です。

 

脳サプリは化学的根拠が少ない、食品をうまく活用しよう

 

上記で脳には栄養素が必要であるということを説明しました。ただ、結論をいうと脳に効果的なサプリメントについては、化学的根拠がないものが多く、食品をうまく活用した方が賢明といえます。以下では食品から摂取できるものを中心に、脳疲労を軽減させると言われる成分について解説します。

 

DHA

DHAは、脳や目の発達に重要な成分であり、また、DHAは神経伝達物質の量を増やし、情報伝達の能力を向上させる働きがあり、神経細胞の発育を活性化させ、機能維持に重要な役割を果たしています。日本では、DHAを含むヨーグルトやサプリメントが商品化されています。食品では青魚などに多く含まれることで有名ですよね。

 

高齢者を対象としたランダム化比較試験では、DHAサプリメントが認知機能維持に有用であったり、脳を活性化させたりという報告もあります。しかし実際の認知機能への有効性は十分に証明されていません。サプリメントの摂取だけで短期で大きな効果を出すのは難しいでしょう。[i]

 

アルギニン

アンモニアは、体内で代謝されるときに発生します。しかし、アンモニアが排出されずに蓄積すると、血中濃度が上がり、脳が疲れてしまうことがあります。

 

アルギニンという必須アミノ酸を摂取すると、アンモニアは体外に排出される尿素に変わります。すると、アンモニアの血中濃度が下がり、脳の疲労感が軽減されるのです。食品ではうなぎやにんにくなどに多く含まれています。

 

>>アルギニンについて詳しくはこちら

 

クルクミン

クルクミンは、脳の働きを活発にする効果があると言われています。クルクミンは、記憶力や注意力などの大切な脳の機能を保つための機能性表示食品として、サプリメントに含まれています。

 

ただし、クルクミンには消化器症状などの副作用もあり、サプリで摂取の際は注意が必要です。[ii]含まれている食品は少なく、カレーに使われるウコンが代表例です。

 

ブドウ糖

ブドウ糖が不足すると疲れやすくなり、集中力が低下すると言われています。脳にブドウ糖を補給すると、途切れた集中力も復活するかもしれませんね。糖質にはいくつかの種類があり、ブドウ糖に分解されるまでの時間も異なります。

 

脳に効率的にエネルギーを与えるためには、分解しやすいブドウ糖を摂取がオススメです。バナナ、ブドウ、はちみつなどに多く含まれます。

 

脳の健康のためには様々な工夫が必要

今回は脳を活性化するサプリについて解説しました。脳サプリの有効性は現代科学ではあまり証明されておらず、これからも研究が続いていくでしょう。地道な努力が脳の健康には必要だと思います。

 

そのためは上記に挙げた食品を継続的に摂取したり、脳の健康のために私たちができる生活療法を実践したり、ゆっくりと脳を健康にしていきましょう。

 

 

[i] 新潟大学脳研究所

[ii]東洋経済ONLINE

 

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