リジンというアミノ酸について、ご存知でしょうか?
なんと、リジンはEAA(必須アミノ酸)の1種なのです。おそらくご存じなかった方も多いのではないでしょうか。ロイシンなどに比べて地味なイメージがあるかもしれません。
EAA(必須アミノ酸)であるということは、当然身体にとって必須ということです。
実はこのリジンというアミノ酸は影の立役者的な存在です。他と少し違うサポート効果もあり、興味深いアミノ酸なので是非知っていただきたいと思います。
それでは、一つずつ見ていきましょう。
リジンとは一体
EAAの必要量についてリンク先の表を参考にすると、1位ロイシン、2位リジンとなります。それだけ体に必要なアミノ酸であり、一日の推奨量はおよそ2000㎎程度です。
それではどのような特徴を持つのでしょうか。
リジンの特徴について
まず、第一制限アミノ酸になりやすいということが挙げられます。
第一制限アミノ酸とは、必要量に対して摂取量が一番不足しているアミノ酸のことです。
簡単に言うと、不足しがちなアミノ酸です。これはアミノ酸スコアを構成するうえで重要なものです。この考えの概要は桶の理論に基づいています。10成分のうち9成分のアミノ酸が足りていても、不足する1成分のアミノ酸があることにより、その低い値がスコアに反映されてしまうという理論です。
詳しく知りたい方は桶の理論のリンク先を見てください。その中の桶の画像をみるとイメージし易いと思います。
また下記でも説明しますが、カルニチンなどのダイエットサポート成分の元になったり、コレステロール値を低下させたり、健康に良い効果があると言われています。
リジンを含む食品について
チーズや肉などのタンパク質に多く含まれています。また、しらすやカツオなどの魚類にも多く含まれます。
そのため、アスリートやトレーニーなど日頃からタンパク質を意識して摂取している方なら、不足しにくいと考えられます。一方で、菜食メインの方や炭水化物中心の食生活では不足しやすくなります。また、日本人の主食である米の含有率は低く、これは第一制限アミノ酸である理由の一つです。
参考までに、リジン含有量が多い食品一覧は以下の通りです。乾物が多いのは脱水で成分が凝縮されているからです。もし本当に100g摂っていたら尿酸値上昇など弊害がある食品も含まれるため、バランスを考えながら適宜摂取していきましょう。
食品 |
リジン含有量(100gあたり) |
鰹節 |
6,700㎎ |
豚肉(ゼラチン) |
3,600㎎ |
湯葉 |
3,500㎎ |
しらす(半乾燥) |
3,500㎎ |
脱脂粉乳 |
2,500㎎ |
図:リジン含有量が多い食品 出典:食品成分データベース
リジンの働きについて
さすが必須アミノ酸とあってその働きは多岐にわたります。
他のアミノ酸とおおむね共通する部分としては
・成長ホルモン分泌促進
・疲れ防止
・免疫サポート
以上の効果があるといわれています。
また上記でも一部触れましたが、個人的に特に重要なものとして以下を挙げます。
まとめると美容サポートに効果的な成分であるということが言えそうです。
摂取における注意点について
推奨量は30㎎/kg程度とされ、男性であれば約2000㎎程度が目安量です。
注意点としては、10000㎎をこえて摂取を続けると数日間で消化器系の副作用を起こす可能性があります。長期に渡る過剰摂取では腎障害のリスクもあるといわれています。
ただ10000mgは通常の食事+サプリ程度で摂取できる量ではないので、意図的に大量に摂取しなければ、心配は要らないでしょう。
リジンについてのまとめ
EAA(必須アミノ酸)で最も不足しがちなアミノ酸、リジン。
その影の立役者的存在は、健康サポートや美容サポートなど幅広いメリットを持ち合わせている成分でした。食事で不足した部分は適宜サプリで補いながら、より良い生活を目指しましょう!
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